スマホがあればすぐできる! 0円ではじめる演奏動画ワンランク・アップ術

ソロ・ギター・プレイヤー、アコギ弾き語りプレイヤーで、“演奏動画を作ってみたいけど、どのように作ったらいいかわからない”、“弾いてみた/歌ってみた動画を作ってはみたけれど、なんだかいい感じにならなくて……”なんて悩んでいる人は多いのでは?

現在のスマホはカメラやマイクの性能が高いため、撮影時のちょっとした工夫や気配りだけで、動画のクオリティは格段にアップできます。

撮影機材などにお金をかけなくても実践できる、演奏動画ワンランク・アップ術を指南しましょう。

まずはここから。スマホ撮影の基本テク

はじめに、iPhoneやAndroidスマホに標準でインストールされているカメラアプリで動画を撮る際の、最低限知っておきたい基本テクニックを紹介します。

撮影する画角の中で見せたい部分にきちんとピントを合わせ、暗すぎたり明るすぎたりしないように明るさ調整をするだけで、“素人っぽさ”が抜けた仕上がりの動画になりますよ。

iPhone、Android共通でまず知っておきたいのが、カメラアプリでは画面をタップした場所にピントが合うということ。演奏動画の場合は手元にピントを合わせるとか、“歌ってみた動画”なら顔にしっかりピントを合わせるといったように、見せたい場所にしっかりピントが合うように意識しましょう。

ピントの合わせ方
iPhoneの場合、ピントを合わせたいポイントを画面タップしてフォーカスを合わせる。この状態で長押しすると、“AE/AFロック”となりフォーカスが固定される
明るさの調整方法(iPhone)
フォーカスを指定した枠の右脇には、明るさ調整バーが表示される。上下に動かして映像の明るさを調整しよう
明るさの調整方法(Android)
Androidでは、露出(明るさ)とホワイトバランス(色温度)を調整するメニューがカメラアプリ内に存在する。iPhoneとは明るさ調整の操作方法が異なるので注意

手ブレはダメ絶対。スマホはきちんと固定する

演奏動画を撮るなら、カメラとして使用するスマホはしっかり固定して動かないようにしておきましょう。手ブレ防止のため、スマホ用三脚などを使うのがオススメです。

スマホ用三脚で画角を固定
ギター演奏動画なら、スマホを三脚でしっかり固定した定点カメラにするのが基本

今は100均などのプチプラでも安価でスマホスタンドが購入できます。この機会に購入するのもよいでしょう。この記事で使っているスマホ用三脚は、某スリーコインなお店にて300円で買えました。

あまりお金をかけられないとしても、安定した演奏動画を撮るためには、手持ち撮影は避けたほうが無難です。身の回りにあるものをスタンドの代用にしてもいいので、とにかく撮影時のスマホは動かないように固定する、ということだけは意識しておきましょう。

NG例
NGな例。手持ち撮影はどうしても手ブレが生じ、素人っぽい動画になる。指が映り込んでしまったり、マイクが塞がれて音質が悪くなったりといったトラブルの原因にも

身の回りを探してみると、スマホを固定できるアイテムは案外いろいろあるものです。

様々なスマホスタンド
写真左より、100均のスマホ/タブレット・スタンド(角度調整に注意)、角度調整ができるスマホスタンド、奥の2つはちょっと力技。洗濯バサミでスマホを自立させたものと、ブックエンドにスマホをテープで貼り付けたもの

光の強さや向きを意識する

撮影にあたっては、光の方向を意識することが大切です。ここでは初心者向けとして簡単にだけ触れますが、たとえばギターのボディに光源が思いっきり反射していると、視聴者は気になるものです。

また、あまりに逆光だったり暗すぎたりすると、せっかくの歌や演奏を披露している様子がよく見えず、残念に感じられてしまうでしょう。

部屋の環境にもよりますが、蛍光灯や窓からの光がイマイチかっこよく決まらないなら、思い切って部屋の明かりを消すなどの調整を。ルームライトなどを活用すると、面白い光の演出ができることもあります。

白色のLEDライトを当てた場合
部屋の蛍光灯を消して、向かって左の方向から白色のLEDライトで光を当ててみた様子
暖色系のLEDライトを当てた場合
LED電球の色を変えてみると、ムードがガラリと変わった
蛍光灯+反射板を使用する場合
部屋の蛍光灯とライトを併用する場合、足下に白い板を立てかけて柔らかい反射光を作ることもできる。シーツなど自宅にあるものでも代用できるので、いろいろ試してみてほしい

スマホ内蔵マイクの向きも気にしてみよう

最近のスマホはマイクの性能が高いので、屋内で適度な音量なら、あまり意識しなくても問題ない音質で録音できます。

ですが、少しでもいい音で演奏を録音するために、スマホを設置した時に物や撮影者の手などが端末のマイク側をふさいでしまわないように心がけましょう。

また、環境にもよりますが、マイク方向の空間が抜けているよりは、壁などで音が反響する位置取りをすることで、音質改善につながるかもしれません。

音の跳ね返りを意識した位置取り
撮影するスマホのマイクの位置・向きに応じて、壁などからの音の跳ね返りを意識した位置取りを工夫してみよう

iPhoneでもこれだけの演奏動画が撮れる!

ここまでの演奏動画ワンランク・アップ術を意識しながら、編集部で撮影してみた演奏動画サンプルがこちらです。

撮影に使ったスマホは型落ちのiPhone7ですが、特別な撮影機材を使わずとも、撮り方を意識するだけでクオリティやテイストが大きく変わることが、おわかりいただけるのではないでしょうか。

スマホの固定や、光の当たり方の調整には、必ずしも高価な専用機材が必要ということはありません。今はスマホ用三脚をはじめ、LEDライトなどの撮影に便利なアイテムが100均やプチプラで安価に購入できることも多いです。

手ごろなアイテムで少しずつ試行錯誤しながら、演奏動画のクオリティ・アップを目指すこともできますよ。

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