本の制作秘話が盛りだくさん！
クラシック・ギタリスト猪居亜美の飛躍のきっかけとなったロックの名曲カバー。そのレパートリーの中から10曲を厳選して1冊にまとめた、彼女にとって初となる楽譜集ムックが『クラシック・ギター1本で描く、ロックの世界』だ。その発売前日となる2025年11月16日に、東京は渋谷のHMV&BOOKS SHIBUYA5階にあるイベント・スペースで、出版を記念したトーク＆ライブが開催された。
開演時刻になると愛器のマーク・ウシェロビッチによる1本を手に猪居亜美が登場し、“今日はお集まりいただきありがとうございます。楽しいイベントにできたらと思いますので、よろしくお願いいたします！”と挨拶。
まずは出来上がった1冊を手にした時の印象を聞かれ、“初めて本を作ったので、いろいろ苦労もしながらでしたね。でも、まだ実感はないです（笑）。これからお客さんの元に届いていって、実感が湧いてくるのかな”とコメント。
印象的な表紙の写真撮影については、“クラシック・ギターを持つといつも同じようなポーズになってしまうんです。なので今回は誰もやったことがないようなポーズを試していきました。表紙の写真は、ギターと衣装の柄がすごくきれいに収まっていて、撮ってすぐに「これがいいんじゃない？」ってなりましたね”と撮影時の裏話を聞かせてくれた。
巻頭の撮り下ろし写真も気に入っているようで、ページを客席に向けながら、“きれいに撮ってもらえたと思いません？（笑）”とひと言。猪居自身が推す1枚は、ギター・ケースを背負ったカット（P010）とのことだ。
そして、収録曲の構成について聞かれると、“レパートリーの中から、いろんな方に手に取っていただける選曲にしたいと思っていました。なので、自分の趣味だけではなく、王道のロックから、ゴリゴリのメタル曲、そして日本のロック・チューンまで、人気の高い楽曲を取りそろえました”と語った。
その中でも読者にチャレンジしてほしい楽曲について聞かれると、“まずは「Dee」と「Goodbye To Romance」ですね。あとは自分が好きなリフやギター・ソロから始めてほしいです”とコメントし、おすすめのリフとして、LOUDNESSの「CRAZY DOCTOR」のイントロを実演してくれた。
ミニ・ライブからファンとの交流まで
トークを終えるとミニ・ライブがスタート。1曲目の「CRAZY DOCTOR」では、イントロから迫力あるギター・リフで観客の心を掴んだ。2曲目に披露したのはエアロスミスの「I Don’t Want To Miss A Thing」。心地よい音色と豊かな表現力で楽曲の世界観を描いた。最後はアイアン・メイデンの「The Trooper」を圧巻のテクニックで弾き切り、会場は思わず息を呑む。どれも猪居によるロックとクラシック・ギターへの愛が滲み出るプレイで、演奏が終わると大きな拍手に包まれた。
急遽観客からの質疑応答タイムになると、猪居自身が受け答え。“どの曲もレギュラー・チューニングですか？”という質問には、“普段からカポを使わないのと、一度変えるとチューニングが狂いやすいというのもあって、基本的にはレギュラーです。「Master Of Puppets」だけオープンEマイナーですね”と回答。また“2冊目を出す元気はありますか？”との問いかけに、“めちゃくちゃあります！ 今回が大ヒットすれば……（笑）”と応じた。
最後に観客らと記念撮影を行ない、“第2弾、第3弾も作りたいと思っていますので、まずはこの1冊を手に取っていただき、バンド仲間や音楽仲間などにもぜひおすすめしてほしいです！”というコメントでトーク＆ライブを締めくくった。
そしてイベント終了後にはサイン会も開催。発売日に先駆けたイベントということもあり、中には複数冊を購入するファンも。そのすべてにサインを書きながら、読者と短いながらも会話を交わしていく。
長年公演に通うファンから、初めてイベントに参加したというファンまで、多くの観客が集まった本イベント。本のタイトルのとおり、猪居による“クラシック・ギター1本で描く、ロックの世界”を直に堪能することができた。
『クラシック・ギター1本で描く、ロックの世界』
| 定価 | 2,970円（税込） |
| 発売日 | 2025.11.17 |
| 品種 | ムック |
|---|---|
| 仕様 | 菊倍判 / 112ページ |
| ISBN | 9784845643493 |
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